花祭り その1(法話第6話)
花祭りとはお釈迦さまのご生誕をお祝いして行なうお祭りです。潅仏会(かんぶつえ)、降誕会(こうたんえ)仏生会(ぶっしょうえ)ともいい、竜華会(りゅうげえ)などともいいます。
お釈迦さまは旧暦の4月8日に生まれました。お母さまである摩耶夫人が出産のために生家へ帰る途中、ルンビニーという所にある花園の木の下で産気づきました。
お釈迦さまの幼名を「シッダールタ」といいます。
シッダールタはお母さまの脇の下から、何の苦しみもなく生まれました。そこにある木を無憂樹といい、その花を無憂華といいます。憂いが無いという意味なのです。
シッダールタは天から龍が雨降らす香水で産湯につかり、立ち上がると七歩あるき、右手で天を、左手で地を指し、「天上天下、唯我独尊」といわれました。七歩あるいた意味は、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天という六道の世界から解き放たれているということです。
花祭りには、さまざまな草花で飾った花御堂の中に、潅仏桶を置き甘茶を満たします。その中央にお釈迦さまがお生まれになったときの御仏像「誕生仏」を安置し、香水の産湯にみたてて甘茶を潅ぎます。
当山では月遅れの5月8日に行なっております。
あなたもお釈迦さまに甘茶をかけ、生まれ変わった気持ちになって、始めの一歩から歩み始めてみませんか。