除夜の鐘について(法話第2話)
大晦日の夜に除夜の鐘を突き、全ての煩悩を清めて年越しをする。煩悩を清めることによって、新たな気持ちになって新年を迎えることができます。
人には.百八つの煩悩があると言われます。百八という数字の根拠は、六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)、三種の感覚(好・悪・平)、二種(浄・染)、三世(過去・現在・未来)の、各数字を掛け合わせると、六×三×二×三=百八となり、全ての煩悩を表すとされます。これは一応の数字であり、実際は数え切れないほどの煩悩があります。貪(むさぼり)・慎(いかり)・痴(おろか)の三毒に代表される煩悩は、死ぬまで断ち切ることは出来ないでしょう。煩悩具足の凡夫には、煩悩の全てを断ち切ることはできなくても、煩悩を減らす、或いは覆い隠すことはできるでしょう。その気持ちを込めて除夜の鐘を突きたいものです。
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