七五三とお宮参り(法話第18話)

 11月15日は七五三の日である。男の子は5歳、女の子は7歳と3歳と年の11月15日に、成長を祝って神社や寺に詣でる年中行事である。本来は数え年であるが最近は満年齢で行うお宅が多くなったようである。
 3歳は髪を伸ばす「髪置(かみおき)」、5歳は初めて袴を付ける「袴着(はかまぎ)」、7歳は、それまでの紐付きの着物に代わって、本仕立ての着物と丸帯という大人の装いをする「帯解(おびとき)・紐落(ひもおとし)」の名残であり、少女は、このときに初めて化粧をしてもらう。
 奇数を縁起のよい数として考える中国の思想の影響もあるという。
 では何が故に11月15日なのか?
 旧暦の15日は、かつては二十八宿の鬼宿日(鬼が出歩かない日)に当たり、何事をするにも吉であるとされた。
 また、旧暦の11月は収穫を終えて、その実りを神に感謝する月であり、その月の満月の日である15日に、氏神への収穫の感謝を兼ねて、子供の成長を感謝し、加護を祈るようになった。
 また、3歳、5歳、7歳は子供の厄年として、厄祓いの意味があるとも言われている。
 明治の改暦以降は新暦の11月15日に行われるようになった。
 七五三では、千歳飴(ちとせあめ)を食べて祝う。子供の長寿を願って、細く長く伸ばし、縁起が良いとされる紅白の色でそれぞれ着色されている。

 今月の10日(月)は孫娘の心愛の3歳の七五三のお祝い、21日(金)は孫(男子)の栄翔の初宮参りということで、大宮の氷川神社へお参りに行ってきました。
 氷川神社は武蔵国一ノ宮といわれ、祭神は須佐之男命(スサノオノミコト)、稲田姫命(イナダヒメノミコト)、大己貴命(オオナムチノミコト)である。拝殿に入り、神職の方の祝詞を聞き、お祓いを受け、心愛と栄翔のそれぞれの父親が玉串を奉奠し、お札を受けて終了である。ほんの10~15分間の儀式であった。4~5組の方が一緒の時間帯で行われる。栄翔のときは、初宮参りから、七五三、果ては厄除け祈願まで一緒に行われる。そういうときの祝詞の内容はどうなっているのだろうか。少し疑問に感じた。
 でも、仏教の儀式である護摩のときにも、やはり同じ座で、厄除けから商売繁盛、入学祈願や安産祈願まで行われるのだから、不思議はないのかもしれない。
 心愛は、お祓いが終わり、写真を撮り終えると、千歳飴が舐めたいと言い出し、姉の悠愛(5歳)も千歳飴を欲しがり、飴を舐め舐め帰路に着いた。

2008-11-24 今年の漢字は「変?」(法話第19話) 日光団参始末記(法話第17話)
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