終活とは・・・(第33話)
最近「終活(しゅうかつ)」という言葉を聞くことが多くなりました。
先日、本山へ向かうおり、新幹線の前座席の後ろポケットにある雑誌を読むともなく見ていると、「終活にはまる女たち」ー同じ墓には入らないーという記事が、目に飛び込んできました。
お嫁さんが、夫や舅、姑とは一緒のお墓に入りたくない、という意識を持っているということは、以前から言われておりますが、それと終活と、どういう関係があるのだろう、ということに興味がありました。
終活とは、まだ元気なうちに、老・病・死の誰でもやがては経験するであろう事柄について、あらかじめ準備をしておこう、というもので、その内容は、①医療・介護、②資産整理・相続、③葬儀・墓の三項目に分けられます。この中でも、大きく変化を見せているのは、③の「葬儀・墓」であるといわれます。
葬儀については、遺族・親族と近所の方、亡くなられた方の職場の同僚(元同僚)や友人、施主となるべき後継者の同僚や友人たちが集まり、宗教的司式者が葬儀式を執行し、故人を浄土(仏の世界)や天国へ送り、集まった人たちが個人とのお別れを告げる、というのが一般的でありました。
しかし、最近は、高齢化や少子化、家族、親戚のお付き合いの仕方の変化などにより、他の人に迷惑や余計な心配をかけたくない、また、自分も関わりたくないという人が増えてきた結果、家族葬とか直葬と呼ばれる、簡易的な葬儀の方法に変わってきているということです。
お墓についても、継承者がいないということで、共同墓、合葬墓などのいわゆる永代供養墓が増えてきているということです。
いずれにせよ、自分の死後、自分ではどうにも出来ないことなので、やはり誰か生きているうちに、自分の死後を託せる人や機関を見つけておくということは、必要なことではないでしょうか。