ニューヨーク別院本堂落慶10周年記念法要(第36話)
10年前、2005年の6月25日、ニューヨーク州オルバニーに天台宗の別院、慈雲山天台寺が建立され、本堂の落慶法要が営まれました。
天台寺は、住職のネエモン・聞真師、夫人の珠聞さんの2人3脚と数人の堂衆によって運営されております。
夏は日差しが強く、それなりに暑くはなりますが、気候の変動が激しく、セーターを着込む日もたまにあるそうです。近くには湖もあり、自然環境に恵まれた、避暑地としては良いところのようです。しかし、冬ともなると、雪に覆われ、零下になる日も多く、なかなか厳しいようであります。
そんな自然の中で、「堂衆行」と称して、2週間ほど読経や坐禅止観、作務等の修行に励むときを過ごすのだそうです。
ただ、経済的には厳しく、各々が職業を持ち、仕事をしながら仏教の研さんに励む、ということのようです。
この度、本堂落慶10周年法要が営まれるということで、10年ぶりにニューヨーク州オルバニーの地を訪れることが出来ました。
住職ご夫妻の住まいでもある、庫裏がリフォームされ、白い館が緑の自然の中で、より一層美しく見えました。朱塗りの本堂の手前、20mほどのところに、質素ではありますが、趣のある山門が建立されているのが、目を引きます。
落慶法要当日は、信者の方々が100名ほど集まり、日本天台宗の僧侶と、別院の堂衆方の、いわば日米の読経のコラボを、とても興味深く聞き入っているようでした。
併せて、現地の男女1名ずつ、2名の得度者の出家得度式が行われ、慎重な面持ちで、受戒作法を行っている姿が、とても印象的でした。
宿泊は、オルバニーのヒルトンに1泊、ニューヨークの繁華街、タイムズスクウエアにほど近い、マリオット・マーキースに3泊しました。
ニューヨークの街中は、10年前より、より慌ただしく、道路工事と車のラッシュが激しく、往来するのが大変な状態でした。
今後の聞真・珠聞住職ご夫妻のご活躍と、ニューヨーク別院のさらなるご隆昌をご祈念申し上げます。
2015-07-06