特別授戒会(第37話)
祖師先徳鑽仰大法会
平成24年から10年間に亘って行われております、「天台宗祖師先徳鑽仰大法会」、第1期の慈覚大師1150年遠忌が終了し、平成27年からは、第2期に入りました。
第2期は、恵心僧都1000年遠忌、(平成28年)、伝教大師御生誕1250年(平成28年)、相応和尚1100遠忌(平成29年)、伝教大師1200年大遠忌(平成33年)が行われます。
この大法会の記念行事として、各教区において「特別授戒会」が行われます。
特別授戒会
埼玉教区といたしましては、平成27年11月25日、上尾市文化センターを会場として執り行われました。当日は、戒を授かる戒弟として、県下各地より約560名の檀信徒の方々が集まり、戒をお授けいただく伝戒和上として、天台座主御名代、兵庫教区書写山円教寺、大樹孝啓探題大僧正さまにお越しいただき、以下の主たる諸役によって、授戒会が執行されました。
会奉行 埼玉教区宗務所長 木本清玄
戒行事 同 一隅事務局長 田中亮宏
同 同 教務主任 永島祐照
説戒師 同 顧問 清水英雄
教授師 同 社会主任 杜多堯慶
羯磨師 同 顧問 吉田亮照
同 天台宗宗議会議員 大澤貫秀
授戒の内容
伝戒師さまより授かる「戒」とは、お釈迦さまより、高祖天台大師さま、宗祖伝教大師さま等の祖師方が代々伝えてこられた、仏弟子として守るべき事柄です。
今回の授戒会では、三聚浄戒と五戒が授けられました。
三聚浄戒とは
1、摂律儀戒 悪いことはしない
2、摂善法戒 善いことをする
3、摂衆生戒 人々のために尽くす
(鐃益有情戒)
の三項目です。
五戒とは
1、不殺生戒 殺しません
2、不偸盗戒 盗みません
3、不妄語戒 嘘をつきません
4、不邪淫戒 淫らな行いはしません
5、不邪見戒 邪な思いは持ちません
の五項目です。
以上の八項目を、授けられ、堂内に響く鐘の音に誘われ、光とともに、戒弟の頭の天辺から、体の隅々まで、入り込んでまいります。
この戒は、「一得永不失(いっとくようふしつ)」と言って、一度受けたら永久に失うことはありませんが、人間は忘れやすい者ですから、何度でも受けることが、再認識する意味でも必要となります。
以上のような戒を授かることにより、御仏の子弟となって、新たな気持ちを持って、心安らかに過ごすことが出来ます。